陽明山の探索
陽明山の探索
園区のリソース
植物の世界

陽明山国家公園は亜熱帯気候の地帯に位置していますが、次の2つの重要な要因の影響を受けて、本区の植被の分布は同緯度のほかの地域とは異なっています。まず、後火山活動の影響で、区内の土壌は温度がやや高く、カルシウムが欠乏しており、強酸性を示します。さらに、冬は東北季節風が直撃し、雨量が非常に多く、気温も顕著に低いため、本区には亜熱帯雨林、温帯常緑広葉樹林と山の背の低草原など異なる植物帯のほか、中央山脈の標高2500mに生息する高山植物も目にすることができます。

現在園区内の植物の種類は一部の馴化栽培種を含み、全部で約1,359種あり、その生育環境は水生と陸生の2種類の生息環境が含まれ、陸生環境は大きくススキ草原、矢竹林、広葉樹林、人工造林等の4種類に分けることができます。


ホウライリンドウ
ホウライリンドウ
タイワンシュウカイドウ
タイワンシュウカイドウ



分布上の特殊な意味で、園区を代表する植物としては、ブレッシュネイデラ・シネンシス、シマエンジュ、ゴンズイ、ハンカイソウ等が含まれます。本来台湾の中標高に分布するタイワンヤマモミジ、ヤマグルマ、コミヤマカタバミ、タカサゴカラマツ、ホウライリンドウ、タイワンツタウルシ、オオフジシダ、タイワンヒメワラビ、ハクウンシダ等の植物も、本区で見ることができます。そのほか、キバナシュスラン、八角蓮、ヒラギナンテン、ヤマボウシ、大屯ツツジ等の固有または希少植物も園区内に分布しています。

本区の「ススキ」はほとんどが中国ススキの変種で漢名を「白背芒」(学名:Miscanthus sinensis var. glaber)というススキで、靭性のあるイネ科植物であり、ほかの植物が耐えることのできない地質、地形条件下で生長し、台湾で最もよく見られる草本植物の一つと言えます。陽明山国家公園内の白背芒は、生長場所の違いによって、ほかの地区と異なる外見上の変化が見られます。小油坑、馬槽から冷水坑まで、大油坑から擎天崗までの一帯は、因為受到火山地区の高熱、強酸の侵食を受けて、土壌構造がもろく、上層が薄いため、地衣類、コケ類、藍藻類など少数の強酸に耐える植物のみが生存でき、火山の熱と霧に覆われた斜面にはススキしか生長せず、広々としたススキ草原が形成されています。これらススキの株はその他の地区のススキよりもずっと丈が低く、花穂も本来の白から赤になっており、毎年10月に鮮やかな赤い花が満開になり、本区特有のススキ草原の景観を作り出します。

矢竹は箭竹とも呼ばれ、高さは約1~2mしかなく、茎が細くて靭性があり、過去原住民たちはこれを竹槍としていたため、この名が付きました。陽明山地区に生息するこの種は、台湾の3種類の矢竹のうちの「包籜矢竹」(Arundinaria usawai Hayata)で、多くが陽明山地区の標高800m以上の追い風斜面に分布しています。たとえば、竹子山、小観音山、大屯山、七星山等の山脈の稜線上にあり、園区内でも重要な優勢植物の一つです。

広葉樹林はおよそ標高500m~900mの範囲に分布しており、主に高大なクスノキ科の植物を主としています。たとえば、よく見られるタブノキ、オオバクスのほか、共生するヤマグルマ、楓香、山桜、ナガエサカキ、クロボシザクラ等の各種高木とヒサカキ、ハドノキ、トカラアジサイ、タイワンウメモドキ等の低い潅木、さらに草本植物と林の間を伝うつる植物が、本地区の極めて垂直分布の変化に富んだ植物世界を構成し、各種鳥類、昆虫、哺乳動物、両生類動物等に絶好の棲息、捕食、活動の空間を提供しています。

水生植物はほとんどが火口の沼沢地・湿地と池沼内に分布しており、たとえば大屯池、二子坪、夢幻湖、向天池、磺嘴池、大尖後山沼沢地などの場所で見られますが、中でも七星山腰の夢幻湖が最も有名です。現地は標高約850mで、湖底の腐植土が厚く、多くの水生植物のうち、希少な水生シダ類であるタイワンミズニラが生息しており、その外観はよく食用されるニラとよく似ていますが、株がやや小さく、本地区で最も特殊な沈水植物となっています。その他の共生植物には、七星山ホシクサ、ハリイ、ヒメカンガレイ、トウシンソウ、クログワイなどがあります。これらの池沼は雨量の影響を受け、水量が季節に伴って大きく変化するため、池の中の植物も沈水、抽水、または湿生植物に単純に分類することが難しく、通常は2~3種類の生態的地位の特質を兼ね備えています。

ウツボグサ
ウツボグサ
キンモウツツジ
キンモウツツジ
トカラアジサイ
トカラアジサイ
ツルウリクサ
ツルウリクサ

最後の日付の更新2017-07-26